通話をパーク・リトリーブする方法(CCUCaaS)
- 通話をパークする
通話中に*68に転送すると、その通話はパークされます。 - 通話をリトリーブする
IP電話やソフトフォンから*88をダイヤルすると、パークされた通話が復帰します。 - 特定の内線にパークする
通話を*68 + 内線番号に転送することで、その内線に通話をパークできます。
シナリオ 1
- 状況
Bob(内線101)がデスクのIP電話で顧客からの電話を受けました。
同僚 Alice(内線102)に対応を代わりたい場合、Bobは通話を*68102に転送し、通話は自動的に切断されます。 - 結果
Alice のIP電話が点灯し、画面にアラートが表示されます。
Aliceはボタンを押すか、*88または*88102をダイヤルするだけで通話を引き取れます。
Aliceが不在の場合、他の同僚も*88102をダイヤルすれば通話をリトリーブ可能です。
シナリオ 2
- 状況
Bob(内線101)がデスクで顧客と通話中、別のオフィスに移動する必要が出ました。
通話を*68に転送して切断すると、顧客側では保留音が流れます。 - 結果
Bobは自分のスマホアプリ(同じ内線101でPBXに登録済み)から*88をダイヤルし、移動先でも通話を継続できます。
シナリオ 3
- 状況
Bob(内線101)がデスクで通話中に*68へ転送して切断。
顧客は保留音を聞きます。 - 結果
Bobは移動先の別のIP電話から*88101をダイヤルし、通話をリトリーブして続けます。
CCUCaaSアプリ・Fanvil・Yealinkでのリトリーブ
CCUCaaSアプリ、Fanvil、YealinkのIP電話は、ワンキー操作で通話をリトリーブできます。
- シナリオ例
Bob(内線101)が顧客(番号 003386002678)からの通話を受けた後、*68102に転送して通話をパーク。
Alice(内線102)のPortSIPアプリやIP電話(Fanvil, Yealink, Dinstar)は通知を受け、表示やランプで知らせます。
Aliceはボタンを押すだけで通話をリトリーブでき、*88のダイヤルは不要です。
目次
グループコールパーク
グループコールパーク機能では、定義済みのグループに通話をパークし、グループメンバーなら誰でもその通話を引き取れます。
事前知識
- グループコールパークはテナント単位の機能で、追加ライセンス費用は不要。
- ユーザーは1つのグループにのみ所属可能。
- グループには同じテナントのユーザーのみ追加可能。
- 1テナント内に複数グループ作成可能。
- グループ名は一意である必要あり。
設定方法
- PBX Webポータルにログイン
- [Advanced Services] > [Call Park] を選択
- [Add] をクリックし、グループ名を入力(必須)
- リコール先(Recall destination)をドロップダウンから選択
- Alert parking user only
→ リコールタイマー後、通話は元のパーキングユーザーに戻る - Alert parking user first, then Ring Group
→ まずパーキングユーザーに戻し、応答がない場合リンググループへ転送 - Alert Ring Group only
→ リコールタイマー後、リンググループに転送(再び元に戻ることはない)
- Alert parking user only
- グループメンバーを「GROUP MEMBERS」タブで追加
- [OK] をクリックして保存
グループコールパークの動作
- グループに通話をパークするには、通話中に
*58へ転送 - サービスが空いているメンバーを自動的に探し、そこに通話をパーク
- グループの全メンバーに通知が送られ、ボタン押下や
*88で通話をリトリーブ可能 - リコールタイマーで誰も応答しなければ、元のユーザーまたは設定済みリコールユーザーに通話が戻る
例:
ユーザー101・102・103が同じグループに所属
→ 101が通話を *58 に転送
→ 102と103が通知を受け、ボタン押下や *88 で通話を引き取れる
Fanvil IP 電話での拡張コールパークの使用方法
パークスポット(内線)を作成する必要がなく、大量の内線登録や定期的なREGISTERメッセージ送信も不要
ダイアログイベントパッケージの購読や維持が不要
NOTIFYメッセージに詳細情報が含まれるため、端末はユーザーに視覚通知を表示し、ワンクリックで通話をリトリーブ可能
このドキュメントでは、CCUCaaSの「拡張コールパーク」機能を Fanvil 製 IP 電話機で使用する方法を解説します。
対応機種
V1 モデル
- 対応機種:X4U、X5U、X6U、X7、X7C、X210、X210i
- ROM バージョン:2.4.13 以降
V2 モデル
- 対応機種:X4U-V2、X5U-V2、X6U-V2、X7-V2、X7C-V2、X210-V2、V62、V64、V65
- ROM バージョン:2.12.16.17 以降
利用シナリオと機能概要
拡張コールパーク(Enhanced Call Park)
- 通常のコールパークより使いやすくした機能。
- FAC(Feature Access Code)を覚える必要がなく、専用の「パーク」「リトリーブ(通話引き取り)」キーを使用可能。
- さらにパーク通知などの追加機能を利用できる。
コールパーク(Call Park)
- 通話を一時的に保留し、他の内線から再開できる機能。
- 例:移動が必要な場合、いったん自分の番号に通話をパークし、移動先から呼び戻す。
グループコールパーク(Group Call Park)
- 設定されたコールパークグループ内の空き番号を自動で探し、そこに通話をパーク。
- 例:同じグループの同僚の番号にパークされ、その同僚が通話を引き取ってあなたに転送可能。
コールパーク通知(Call Park Notification)
- パークされた通話があると視覚的な通知を表示。
- ボタンを押すだけで通話をリトリーブ可能。
リトリーブ(Retrieve Park):(通話引き取り)
- パークされた通話を、内線番号を指定して引き取る機能。
- 自分で引き取ることも、同僚が引き取ってから転送することも可能。
リコール(Recall)
- リコール先やタイマーを設定可能。
- 例:タイマーを 30 秒に設定すると、誰も通話を引き取らなかった場合 30 秒後に元の番号へ呼び戻し。
ビジュアルパークキーの設定
IP 電話をプロビジョニングする際、ソフトキーに「Visual Park(ビジュアルパーク)」を割り当て可能です。
- 設定後、キーに「Visual Park」と表示されます。
- 例:ユーザー (内線 102)がこのキーを設定済み。
コールをパークする手順
- 内線 102 が同僚(内線 101)に通話をパークする場合:
- Visual Park キーを押す
- 101 と入力
- 再度 Visual Park キーを押す
- 通話は内線 101 にパークされ、FAC を覚える必要がありません。
グループコールパークの手順
- PBX の Web ポータルにテナント管理者としてログイン
- [Advanced Services] > [Call Park] メニューへ移動
- ガイドに従ってパークグループを設定
(例:内線 101~105 を同じグループに設定)
- James(内線 103)がこのグループに通話をパークする場合:
Visual Park キーを 2 回押すだけでグループにパークされ、全員に通知されます。
通話をリトリーブ(通話引き取り)する手順
- 例:Alice が Bob と通話 → Bob が James(内線 103)にパーク
- James の IP 電話の Visual Park キーが赤く点滅し、着信を通知
- James はキーを押すと「Parked: Alice」と表示される
- 画面左下の「Retrieve」ボタンを押して通話を引き取る
この方法により、FAC を覚えずに通話を復帰可能です。